帰宅すると、すでに息子たちは寝ていた。
一見スヤスヤと気持ち良さげにしている。
ホッとした。入浴後夕飯を食べようと準備していると、鳴き声が響いた。
普段はあまり夜泣きをしない息子の声がした。
しかも、聞いたことのない悲鳴のような声。
となりで寝ている奥さんがなだめているようだが、なかなか落ち着かない。
おそらく、熱があまり下がらずでいるためだ。
チンしたご飯たちをおいて、とりあえずは息子のところへ。
今我が家では、寝室ではなく、リビングのとなりの和室で寝ている。
寝室のベッドでは4人で寝るには狭い。
縦横無尽に寝返る子どもたちのベッドからの落下を防ぐためだ。
そっと扉を開け、覗く。
どうやら、少し落ち着いたようで、寝息を立てている。
そっと閉める。
しかし、その途端、また鳴き声が。
同時に咳き込んでいる。
食事を諦め、息子の隣に寝そべった。
息子の顔越しに奥さんが見えた。
「多分、アデノウイルス」
奥さんが目を瞑ったまま呟いた。
聞き覚えの無い病気だ。
飛沫などで感染するなら、やはり幼稚園でだろうか。
ちょっと自分でも調べてみようか。
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