幼稚園からの着信に気づき、出ると息子が熱を出しているとの連絡が。
送迎バスに乗せる訳にはいかないとの園の判断は当然ではある。
そもそも妻にではなく、なぜ自分に連絡してきたのかは察しが付いた。
妻は午前から祖母宅へ出かけると言っていたのを思い出した。
おそらく、ちょうど今、帰途の運転中もしくはすでに帰宅済でいろいろと家事をこな
してくれているのだろう。
とにかく、園に直接迎えに来てほしいとのことなので、妻に掛けてみた。
「なにかあったの??」
第一声として、当然のことである。
いきさつを伝えると、少々とまどいを示す。
そりゃそうだよね。
「迎えにいってく、」
ガチャ、ツーツーツー。
かぶせ気味で電話が切れた。
こちらが思っている以上に動揺と焦りがあったのだろう。
頃合いを見て、再び掛けてみた。
出ない。
もうちょい頃合いを見て、掛けた。
しばらくして、LINEが来る。
『今、診察待ち』と。
息子の様子が気になり、仕事が手につかない。
幼児の発熱なんて日常茶飯事なこと、頭ではわかっているのだが。
どうしても気になる。
待てずにLINEをした。
『どんな感じ?』
『ベンチで横たわってるよ』
『まだかかりそう?』
『今日に限って混んでる』
かかりつけの病院はたいてい空いてて、すぐに見てもらえると踏んでいたらしい。
『熱はどうなの?』
『39.9℃ある』
まさかの40℃!!!!
まさか、コロナ????
いや、そんな訳はない。
そんなはずはないのだ。
2ヶ月弱前に、家族全員で感染しているのだ。
まだ、抗体はあるはずだ。
とりあえずは薬を処方してもらい、帰宅するとのこと。
ざわつく。
胸がざわついた。
もし、息子が感染していたら、また家族みんなで自宅待機しなければならない。。
そんなことが脳裏によぎって、自己嫌悪。
そんなことより、息子がどうかだ。
とにかく、早く仕事を切り上げて、帰ろう。
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