今日までで出会ったいろんな人たちとの記録です。
忘れることのできない一部始終をつづっています。
ひとり、静か。
微睡みの中、どこからかの異音に促され、現実世界に引き戻される。
午前11時23分。
あまりの疲労に、ベッドに伏せたことも覚えていない。
のろのろと洗面所へ行き、顔を洗う。
...
戦いの末に得たもの。
電車の中は色んな人間模様が錯綜している。
ある朝の出勤時。
対面式シートの快速に乗りこみ、空いている席へ腰を落ち着かせる。
この時間をどう過ごそうかと考えていると、何やら不穏な雰囲気で話す声が聞こ...
祖父の遺産
中学に進学した4月の終わり。
祖父が亡くなった。
75才だった。
本当に真面目で、面白くて、人情に厚い人だった。
当時の自分ではその全部を理解し、学ぼ...
父と王将
その日、マーチングの練習を終えた、その足で父の下へ向かった。
年始に会ってから半年ほど、一度も顔を見ていなかった、というより用事に感けて、足が中々向いていなかったのだ。
車が無かった、ということが実質の要因であるが、それを良い...
小さな生命体
午前7時20分起床。
出勤するには、あり得ない目覚めの時間だ。
アラームが機能しているはずだが、眠りながら難なく止めていたらしい。
何にせよ、最短の手順、最速の時間で準備を済ませ、家を出る。
時計を見ると、遅刻はし...
通勤ラッシュと涙
いつもの電車に乗り、いつもの時間に駅に着く。
地下鉄への乗り換えのため、改札へと、いつものリズムで歩を進める。
慢性的な運動不足を少しでも解消する目的で、エスカレーター横の階段を登るのが日課だ。
よく考えると、そ...