タイトル通りの内容、と言ってしまえばそれまでです。
しかし、その内容の深さには正直、脱帽しました。
なんせ、本文の調子はかるい感じなので、どうしても、そんな深く、心に染み込むようなものには思えないという先入観があったからです。
寝る前にしてはいけないことを指摘しつつ、寝る前にしてもいいこととして、自らのこの本を挙げています(笑)
スッと入ってくる文章とそれをふんわり包み込むような挿絵が妙にマッチする不思議な本です。
こんな方にはぜひともおすすめの本です。
このような方にはぜひとも読んで頂きたい一冊です。
この本でわかることは
ここからは、「寝る前に読むだけでイヤな気持ちが消える心の法則26」の概要としてまとめたものを紹介していきます。
「寝る前に読むだけでイヤな気持ちが消える心の法則26」の概要
タイトルにあるように、全部で26の法則を解説しています。
文体がフランクで読み易い構成となっています。
どれもこれもが自分にあてはまるものだったので、全部を是非ともお伝えしたいぐらいです。
ここでは、その中でも特にお伝えしたい7の法則をご紹介したいと思います。
シマウマの法則
考え方がポジティブなだけじゃなくて、そこに行動が伴う人のことをうらやましく思うことはありませんか?。
わたしは往々にしてあります。
シマウマの法則は特に、そういう人にとって有効な法則です。
普段、目にした出来事をネガティブにとらえがちな人は、だいたい、ポジティブシンキングの人を羨ましいと感じます。
そのとき、ただ「羨ましい」と思うだけなら良いのですが、その感情がたかぶって、直接的、間接的に攻撃をしてしまうことがあるといいます。
それは良くないですよね。
そんな、「羨む気持ち」が強くなってしまうまえに、この『シマウマの法則』で突破しましょう。
『シマウマの法則』とは
アフリカのシマウマが、いつも、楽しそうで、悩みなどないようだ。
そんなシマウマは、敵に襲われる可能性を考えない。
ネガティブ思考を持たないのだろう
仲間がライオンに食べられた場所で、今日ものんきにムシャムシャと草を食べている。
つまり、
必ずしも、ネガティブ思考が悪いわけではない。
「寝る前に読むだけでイヤな気持ちが消える心の法則26」p.21
必ずしも、ポジティブ思考が良いわけでもない。
「心配しても、どうにでもできないこと」は、「心配するだけムダなこと」
基本的にネガティブ思考になる人間だから、ポジティブに物事を考えることは必要ですが、なんでもかんでもポジティブに考えすぎるとそれはそれで大変なことになりかねない、ということです。
ポジティブ人間を見かけたら、まず、「あ、シマウマ発見!」と客観視してみると、良いかも。
遊園地の法則
自分なりには頑張って先に、思い通りにならなくて落ち込んだりしますよね。
その頑張りが大きければ大きいほど、その落ち込み度合いは大きいものです。
そんなときは、この「遊園地の法則」をうまくつかいましょう。
遊園地の法則とは、
ジェットコースターというものは
「寝る前に読むだけでイヤな気持ちが消える心の法則26」p.46
ありったけの「恐怖」があるから、
ありったけの「面白さ」がやって来る。
人生というものは、
ありったけの苦労をするから、
ありったけの達成感に出会える。
なにかを頑張って、でも、その結果失敗したり、思うようなことにならなかったときは、「今、ジェットコースターに乗ってるんだ!」と想像してみる。
失敗する怖さの先にある、「楽しさ」「面白さ」をきっと感じられるのではないでしょうか。
プチ・ヘブンの法則
なんとなく満たされない、なぜかうつうつとしてるな、という日々が続いているときは、この「プチ・ヘブンの法則」を活用してみましょう。
そんなとき、もしかすると、あなたの生活スペースに問題があるかも知れません。
人は視覚から得る情報が他の感覚よりも大きいと言います。
アメリカの心理学者メラビアンの「メラビアンの法則」によると、
『初対面の相手の第一印象は、55%が視覚情報(見た目)で決まる』
ようです。しかも、その判断に必要な時間は3〜5秒。
ということは、他のいろんなことを「見た目」で判断しているということになります。
ここで、自分の生活スペース(部屋)に当てはめます。
自分の部屋はイヤでも視界に入ります。
その部屋がもし、雑然としていたら、うんざりとして気分になることでしょう。
つまり、
部屋の風景が視界に入る
↓
散らかってるな、と思う
↓
ほこりが溜まってることに気づく
↓
読んでない本の存在に気付く
↓
使っていない、オブジェと化したダイエット器具に気付く
↓
やらなきゃいけないことがたくさんあるのに、とうんざりする
という流れが脳内で一瞬にてして高速処理されるため、
「部屋の風景が視界に入る」
↓
「うんざりする」
という負のループが毎日繰り返されます。
しかも、この負のループは視界に入るたびに起こるので、自分の部屋である限り、無限に起こります。
実に恐ろしい。
これが、「なんとなく満たされない」につながることになります。
この負のループを断ち切るには、当然、部屋の片付けが必要です。
ですが、いつも通りの片付けでは、また、負のループが繰り返されることになります。
このときの片付けのポイントは次のとおり。
この二つを実行すれば、生活基盤である自分の部屋がプチ・ヘブンとなり、毎日が不思議を良い気分になることまちがいなしです。
ちなみに、私は、宝物であるコミック本や小説で壁一面を埋めました。
長編の漫画(たとえば、ジョジョとか)を横並び一列に並べると、思いのほか壮観でした。
それを見るたびにニヤニヤしてました。
3億のレースの法則
この本の中で最も感動、感激したのがこの法則です。
この法則を紹介したくて、記事にしようと思ったほどです。
可能ならば、全文そのままを紹介したいぐらいなのですが、それは決して許されることではないので、概要をお伝えしようと思います。
なにをやってもうまくいかない、そんなときにぜひともこの法則を活用してください。
↓本文の要約としてまとめました。↓
昔々、あるところにいた若者のもとへ、国の王からあるレースを開くという知らせがとどいた。
レースの優勝者に素晴らしい賞品と副賞が与えれらるとのいうので、若者は参加することにした。
レース当日、会場に行くと、なんと、参加者は3億人。その数に一瞬躊躇したが次の瞬間、レース開始の号砲が放たれた。
若者は同時に走り出した。
しかし、このレースの道順もコースも知らされていない。
だが、若者はただただ一生懸命に走らなくてはならなかった。
なぜなら、レース参加の注意書きに、「優勝者以外は消滅してもらう」とあったから。
ただ、目の前の道を走った。
途中で、脱落者もありつつ、それを尻目に走り続けること2日目の夜が来て、その翌朝。
「ゴール!!!!」という声が突然鳴り響く。
この若者が優勝したと知らされた。
そして、王様から優勝賞品が渡された。
その賞品とは「生命(いのち)」だった。
また、副賞も与えられた。
その副賞とは「思い通りの人生を送るのに必要な才能」だった。
つまり、この若者とは、父親から放たれた精子の一つであり、レースとは、卵子と結合するためのものだったのです。
優勝賞品と副賞を与えられた若者に王様はお願いと注意点を伝えます。
それは
- 副賞の力を使って、できるだけ多くの人を幸せにすること
- 生まれる瞬間に新たにゼロから記憶が始まるから、これまでの記憶は一旦全て消去されること
記憶をなくすということは、生命をもらったことも、何になりたいかも、どんな能力があるかも忘れるということ。
だから、生まれたのち、何かのきっかけで思い出すしかないのです。
でも、何かのきっかけで、「あ、これ楽しいなぁ」とか「こんな仕事が就けたらいいなあ」とか心に感じたら、3億のレースで得た副賞の力を使って、実現することができるはずであると。
ポイントとしては
今ここにいるあなたは、3億のレースの勝者。
「寝る前に読むだけでイヤな気持ちが消える心の法則26」p.88
そして、あなたの家族も友人も、3億のレースの勝者。
存在するすべての人たちが、
祝福されてたたえられる存在である。
著者が師匠から聞いた話をアレンジした物語だそうです。
私は、この物語から、自分の存在の尊さに気づきました。
同時に、私以外の全ての人たちの尊いいのちにも気付かされました。
自分のことが大事なように、他の人も自分のことが大事に思っている。
そのことに気付けば、自分への関心を他の人への関心へとシフトチェンジできるかもしれません。
それは、自分の人生の大転換といえます。
この部分は、アドラー心理学に通ずることでもあります。
より深く知りたいかたはぜひともお読みください。
何かにくじけそうになったとき、この物語を思い出してみてください。
きっと、前向きに生きる勇気が心の奥から、フツフツと湧いてくると思います。
太っ腹と倹約家の法則
自分の短所が気になるとき、この法則を是非とも活用してほしいです。
この法則のポイントは「視点を変えること」です。
たとえば、Aさんという人がいて、その人のことをある人は、
「普段はとても倹約家、でも友人と出かけたときなどは、気前の良い太っ腹な人」
でもある人は、Aさんのことをこう言う。
「気が大きくなると浪費するけど、普段はすごくケチ」
Aさんのことを話すこの2人の人、実は同一人物なのです。
単に、Aさんのことをどう見てるのか、の違いだけだったのです。
「ケチ」と見るか、「倹約家」と見るか。
「浪費家」と見るか、「太っ腹」と見るか。
長所と短所は見る側が決めているというのです。
つまり、
人が、それは『短所』だと思っているところは、実は単なる『特徴』である
この考え方、凄くないですか?
なにが凄いかって、『長所』も『短所』も『特徴』の一部ってこと。
よく耳にする、『人の長所を探しましょう』がありますが、これが中々に難しく、言葉で言うほど簡単にできません。
ですが、ただの『特徴』として、目の前の人を見ていくと、その人の特徴がわかる気がしませんか。
『長所』を探さなきゃ、としんどくなるのではなく、ありのままのその人を見ていく。
これならできそうな気がしますよね!
そしてこれは、自分にも使える見方です。
自分の『短所』だと思いこんでいるところを、『特徴』だと見ていくと、、、これまで見てきた景色が変わりませんか?
気が短い → 判断が早い
行動に移せない → 物事を慎重に観ることができる
いままで、『人より劣っている』と感じていたことは、実は『人よりも秀でている』ことになるかもしれません。
これを心理学では『リフレーミング』といいます。
これまでの作り上げてきた枠組み(フレーム)を変えることを言います。
自分の特徴をどんどんリフレーミングして、『長所』として見ていけば、これまで以上に自分を気持ちよく活かせる毎日がおくれるようになります。
新幹線の法則
この法則は、『早さは愛される』ことを言っています。
つまり、何事もスピードを上げると人気者になれると、いうことです。
人に好かれたい、誰からも重宝されたいと願うなら、この法則を活用しましょう。
たとえば、
日常のことをひとつずつ、スピードを上げると、愛されるようになる。
どんどんスピードを追求して、どんどん愛されキャラになりましょう!
初めの2、3歩の法則
最初の一歩を踏み出したあなたはすごい!
こういう謳い文句に、悦になったことはありませんか。
私は、何回もあります。
何もしない自分より、少しでも、一歩でも踏み出した、スタートした自分、偉い!と。
しかし、本当にそうでしょうか、という法則です。
つまり、
最初の一歩を踏み出せない人と、最初の一歩を踏み出した人。
二者の差はほとんどないから。
右足を一歩出して、その足を引っ込めると、元の位置。
左足を一歩だして、その足を引っ込めると、やっぱり、元の位置。
そうなんです。
右足を出したら、次は左足を出さないと、進まないということです。
いろいろ行動しているにも関わらず、なんだかなにも変わっていない、と嘆いている人こそ、この法則を噛み締めてみてください。
本を買って、読むだけ。
セミナーなどに参加するだけ。
CD教材を買って、聞くだけ。
これらは、行動をしているようで、実はそうではないのです。
右足を出して、その右足を引っ込めてるのと同じなのです。
本当に前に進みたい、自分を変えたいと思うのなら
どんなことも、頭の中で処理するだけでなく、実際に行動することによってようやく景色が変わってくるということです。
著者紹介
著者:中村将(なかむら・まさる)
気づかせ屋カウンセラー、「夢々塾」塾長。
1968年、京都生まれ。
大学時代にオートバイで北海道を9周した経験がある。
卒業後、一部上場企業に入社し、新卒売上ナンバーワンを記録するが、一年半で退職。
オーストラリア、ニュージーランドを一周し、貯蓄を使い果たして帰国。
その後、保険代理店を経営する。
ジェーム・スキナー氏を師事し、複数のセミナー講師のもと、人生哲学を学びながら、延べ23000人以上の受講生との関わりの中で、人に対して気づきを与えるスキル身につける。
まとめ
タイトルでは、「寝る前に~」と謳ってますが、常時携帯して、何度も何度も読みたい本です。
26の法則として、概要で挙げた以外にも、
- イヤなことを笑い飛ばせるようになる法則
- 楽しい毎日を過ごせるようになる法則
- コミュ力が上がる法則
- 夢に向かって踏み出せるようになる法則
どれもこれもが日々の生活の中ですぐ実践できるものばかりです。
特別な能力やスキルは必要ありません。
だれでも、どこでもできる実践を26の法則として、紹介してくれています。
いま、立ち止まっていることがあるのなら、ぜひともこの本を手にとってみてください。
きっと、なにか、道が拓けるきっかけになると思います。
コメント