【ブックレビュー】「ありがとうの神様」はヒトが人間になるためのバイブル

本来、我々はヒト科の動物。

そんなヒトが、“人間”になれるという習慣を71個、紹介しています。

それが、この「ありがとうの神様」です。

冒頭にとんでもないことを書いています。

まずそれに心を惹かれ、手にとってしまった、というのがこの本との出会いです。

この本はこんな方におすすめです。

  • 最近、イライラすることが多いなぁ、と感じている人
  • ついつい人の意見を否定してしまう人
  • 子育てで悩んでいる人
  • お金の悩みがある人
  • 人間関係に悩んでいる人

ここからはこの本の概要を紹介していきます。

「ありがとうの神様」の概要

この本は、前段である「はじめに」と九つの章、「おわりに」の三部構成となっています。

まず、一番驚いたのが「はじめに」の部分です。

なんと26ページもあるのです。

圧巻、の一言に尽きます。

ここだけで、言いたいことの全部が書いてあるんじゃないか、と思うぐらい。

まぁ、さすがにそこまでとはいきませんが、その内容たるや、著者の熱い思いがグッと詰め込んであることは間違いないです。

しかも、「はじめに」の最後のページでは、協調したい部分(太字部分)が9割を超えています(笑)

次の、本編である9つの章は次の内容を習慣として紹介しています。

  • 否定しないこと、怒らないこと、イライラしないことの習慣
  • 人に喜ばれる習慣
  • お金に好かれる習慣
  • 子育てに関する習慣
  • 病気と向き合う習慣
  • 感謝、ありがとうにまつわる習慣
  • 人間関係が楽しくなる習慣
  • 目の前に現れる全部を受け入れるための習慣
  • 「神様」を味方にする習慣

以上の九つの章に分けて、全部で71の習慣をわかりやすいことばで丁寧に紹介しています。

中でも、特に心に響いた習慣をいくつか、ザクッと紹介します。

この世の全部が自分にとってちょうど良いと思える習慣

お釈迦さま(仏教の始祖)の言葉を紹介しています。

すべてが、あなたにちょうどいい。
今のあなたに、今の夫がちょうどいい。
今のあなたに、今の妻がちょうどいい。
今のあなたに、今の親がちょうどいい。
今のあなたに、今の子がちょうどいい。
今のあなたに、今の兄弟がちょうどいい。
今のあなたに、今の友人がちょうどいい。
今のあなたに、今の仕事がちょうどいい。
死ぬ日も、あなたにちょうどいい。
すべてが、あなたにちょうどいい。

「ありがとうの神様」p.49より引用

これは、今の自分にちょうどいい=ふさわしいと解釈できます。

つまり、他人がどうこうではなく、自分がどうか、ということ。

うれしいな〜、たのしいな〜、ありがたいな〜と言い続けていれば、それにちょうどいい、ふさわしい人が、環境が寄ってきます。

逆に、あいつムカつくな〜、いなくなってくれないかな〜、これ美味しくないな〜、仕事しんどいな〜などと言いつづけていると、そんな自分にちょうどいい、ふさわしい人が集まってくるということです。

どんな状況でも、結局、今の自分にちょうどいい、人や環境が寄ってくるのなら、前者の方が良いと思いませんか?

末期がんが自然治癒した人の共通点

共通点よりも、末期がんが自然治癒したことがまず、気になりますが。

結論から言えば、いや、ここはやめておきましょう。

ネタバレ中のネタバレになってしまいますので。

ただ。

おそらくご推察のとおりのことです。

当然の共通点なのですが、それでも、すごい話と思えます。

ぜひとも一読をおすすめします。

3秒でどんな悩みも解決できる方法

結論から言えば、

【過去と現在と未来をすべて受け入れる】

ことです。

著者の子供が持つ障害を通して、著者本人が苦悩の日々を過ごした先にたどりついた、大いなる答えと言っても過言ではありません。

障害をもって生まれたお子さんとのふれあいの中で気づいたのは、【感謝】だったのです。

受け入れる=感謝

自分に起きることのすべては、自身の人間的成長のためと受け止めることができたなら、その瞬間、すべての悩みがなくなるということです。

【すべては自分のためにある】

と思えるかどうか。

著者、小林正観とは何者?

「ありがとうの神様」の著者、小林正観さんとはどんな人なのでしょうか。

もともと、学生時代から、人間の潜在能力などに興味があったとのことで、超能力や超常現象、心学などの研究をするなかで、人間の心とはなにか、人間とはなにか、幸せとはなにかについてをつきつめていくことになったようです。

その中で得たものを人へと伝えるべく、全国を年300回を超える講演をして回るようになったとの話があります。

人に喜ばれる存在になる、という自らの言葉を体現するかのように、全国津々浦々、請われれば、いつでもどこへでもとんでいき、人々の心の曇りを晴れやかにするような、そんな講演を生涯、続けられたそうです。

まとめ

71の習慣、と銘打ってありますが、実のところは「人の生き方」と言っていいでしょう。

どれもこれも、決して簡単にできるものではありません。

一方で、本来人間に備わっているものではないだろうか、とも思えます。

著者は、そんな「人間が本来備えている能力」を引き出すために、この本を書いたのかも知れません。

一言で言えば、「感謝」につきます。

それは、誰しもがいつだって心に感じるものだと思うのです。

その「感謝」の心をできるだけ多く、できるだけ長く、できるだけ深く呼び起こしてくれるもの、それがこの「ありがとうの神様」だと確信します。

どうか、ぜひとも手にとっていただいて、あなたの中にある「感謝」の心のとびらを開いてみてはいかがでしょうか。

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