夫婦関係にお悩みはありませんか。
たとえば、
「夫婦の関係がちょっと気になる」
「好きな人と結婚したのになぜか幸せを感じられない」
「夫婦としてのくらしに不安がある」
「夫(妻)の気持ちがわからない」
「ちょっとしたことでケンカになってしまう」
「もっとお互いの気持ちを理解し合いたい」
この本に興味を持たれた方は、そんなお悩みをお持ちなのかもしれません。
そんなあなたに、この本をぜひともおすすめしたいです。
この本は次のようなことがわかります。
- どうすれば、パートナーと居心地の良い関係で暮らせるか
- 夫(男)と妻(女)の考え方の違い
- 夫(男)と妻(女)のものの受け取り方の違い
- 夫婦間で問題となりやすい事象
- 夫婦関係の改善につながるヒント
次に、概要をご紹介していきます。
「なぜ夫はなにもしないのか なぜ妻は理由もなく怒るのか」の概要
この本は、全部で6つの章から構成されています。
- 夫婦間の考え方の基礎
- 夫婦の日常生活
- 家庭・家族
- 夫婦としてのコミュニケーション
- 夫婦の危機
- 夫婦の過去と未来
それぞれの章で、シチュエーション別に、夫と妻の考え方や受け取り方を一文で簡潔に表現しています。
その一文が、韻を踏んでいたり、同じ言葉を用いていたりと、覚えやすく頭に入りやすいように工夫されているところが、この本の一番の魅力のひとつであると言えます。
例えば、第二章で「ストレス解消法」のシチュエーションにおける夫と妻の行動の違いを次のように書いています。
夫は、スポーツで汗を流す
なぜ夫はなにもしないのか なぜ妻はなにも理由もなく怒るのか から引用
妻は、韓流ドラマで涙を流す
簡潔な一文で、その上、的を射た両者の違いが面白いと思いませんか。
こんなふうに、夫と妻の考え方や受け取り方、つまり価値観の違いを全部で38のシチュエーションに分けて紹介しています。
また、その後半部分では、実際に著者に対して相談のあった内容をもとにその対策やコツを教えてくれます。
中でも特に面白かった・納得したところを一部ご紹介したいと思います。
・幸せの感じ方について
夫:自分が必要とされていると認識できたとき
妻:愛されていると感じたとき
・疲れているときの対応の仕方
夫:黙っておいてほしい
妻:自分がどれだけ疲れているかに気付いてほしい
・休日の心情
夫:本当はのんびりしたいが、いつ妻からの指令(家事や育児)があるかわからない恐怖
その指令に従い実行したとしてもそれが妻の思うところではなかった場合の怖さ
妻:休日の妻のイライラ具合は常に、夫に対して極限状態にあるといっても良い。
ソファーに横たわる夫、言わないと行動しない夫、子供と遊ばない夫など、
夫へのイラつきはいつもMAX状態
・買い物
夫:買いたいものが決まっていて、それを目的に買い物へ行く
妻:目的そのものがなくても、買い物へ行く
→夫にとって妻、妻にとっての夫の、それぞれの買い物に付き合うことは、苦痛。
一人で行くのが良い時もある。
・家事
夫:なにをしたらいいか、どうしたらいいかを教えてほしい
妻:自分で考えて行動してほしい
・会話
夫:はっきりと言葉にしてほしい
妻:言葉にせずともその心を読み取ってほしい
・夫婦ゲンカ
夫:とにかくそこから逃げ出したい
妻:とにかく夫を責めたい
・仲直り
夫:自分は本当は悪くないと思っていても、この場をしのぐために謝れる
妻:自分は絶対に悪くないと信じているから、絶対に謝らない
上記のように、夫と妻の間に生ずるありとあらゆるシチュエーションを挙げつつ、その場面での両者の価値観に違いが実例をもとにしながら、わかりやすく解説しています。
どれもこれもがうなづける反面、同じぐらい受け入れがたいことに驚きを感じます。
納得する要因としては、著者のもとへ相談に来た方たちの実話をもとにしていることにあります。
いろんな夫婦のかたちがあって、その数だけ悩みや問題があることがわかります。
その上で、著者のカウンセリングによって、救われていく課程も垣間見ることができます。
「なぜ夫はなにもしないのか なぜ妻は理由もなく怒るのか」まとめ
夫と妻の、これでもかというほどの価値感の違い、ものの見方・受け止め方の違いがよくわかります。
同じシチュエーションに対して、まるで一問一答形式のような構成で、かつ、簡潔な言葉でその違いを示していることがこの本の特徴だといえます。
「ああ、もともとこんなにも価値観やものの見方が違うのか」、とそれを知るだけでも夫と妻の関係は良くなっていくのだと思えます。
自分を知りつつ、相手の価値観や見方を知ることは、夫婦のみならずとも、対人関係において良好な関係を築いていくために必要なことだとも思います。
著者はさいごにこれらの内容を本にしたかった理由を書いています。
夫婦は普段のくらしの中で、ほんの些細なことでぶつかり合ってしまうけど、そのときに、この本で書いているような「男と女のものの考え方の違い」を意識して、相手を変えようとするのではなく、「自分の意識と行動を変えていく」ことで、思いのほか簡単に関係性を良くしていくことができるのではないか、と。
そして、さいごに出した結論は、夫婦として、「そこそこ良い夫婦」であればいいと述べています。
そのためには、
・相手の立場になって考えてみる=「思いやり」
これが最重要ポイントだということです。
そんなの知ってるよ!、ですよね?
そうなんです。みんな知ってるんです。
ですが、「実行できていない」のです。
この本は、その「実行できていない」人が、「実行しよう」と思えるきっかけとなるにちょうど良い本だと思います。
なぜなら、どこのどの夫婦にも当てはまるような、日常茶飯事的シチュエーションに対する具体的なものの考えた方の違いを網羅している本だからです。
一度といわず、ぜひ、なんども読んでいただきたい良書です。
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